耳鼻咽喉科医が診る睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に何度も呼吸が止まった状態を繰り返す病気です。原因としては脳の病気によることも稀に有りますが、ほとんどの場合は睡眠中に上気道が閉じてしまうことによる閉塞型です。
このため当院では、まずは内視鏡などを使って鼻から喉までを十分観察して、例えば鼻詰まりが顕著なら局所の治療を優先して行います。
また睡眠時の体位、体重、飲酒・喫煙などの生活習慣の確認を行います。
必要な方には、自宅での睡眠時無呼吸の簡易検査を行います。これは専門の器具を用いて
- 睡眠中の鼻からの気流の測定を行い、1時間当たりの無呼吸低呼吸の回数(AHI)を算出します。
- 睡眠中の動脈血酸素飽和度を測定し、睡眠中に体に酸素が行き渡っているかを判定します。
費用は3割負担の方で鼻~喉の内視鏡が約2,000円、睡眠時簡易検査が約3,000円となります。
【治療の選択】
簡易検査の結果、
- 軽症の場合(AHI=5~20)
経過観察あるいは歯科装具による治療を指導します。 - 明らかに重症の場合(AHIが40以上)
CPAPという睡眠時の吸気をサポートする機械を導入して、睡眠時の呼吸状態を改善させる治療を行います。 - AHIが20~40の場合
更に精密検査が必要となりますので、加古川中央市民病院などへの紹介を行います。