耳鼻咽喉科 Q&A
- 急性中鼻炎は癖になるのですか?
また、中鼻炎の治療にはどうして鼻の掃除が大切なのですか? - 「お風呂で耳に水が入ったから中耳炎になるのか心配です」というお母さん方の声をよく耳にします。しかし鼓膜に穴があいてない限り、こうした原因で中耳炎になることは考えにくいのです。急性中耳炎は鼻の奥にある耳管咽頭口という穴から耳管という管を通って細菌やウイルスが鼓膜の内側(中耳)に入り引き起こされるのです。
一般に子供の耳管は短く傾きも水平で、鼻に細菌やウイルスが入ると中耳炎を起こしやすい特徴をしています。この耳管の機能がよくなかったり鼻の状態がよくないお子さんは、より中耳炎になり易いのだろうと推察されます。
このように中耳と鼻の奥は交通していますので急性中耳炎のときは鼻の治療が大切なのです。 - こどもが滲出性中耳炎といわれました。どのような病気なのでしょうか
- 電車に乗っていて気圧が変化したときや飛行機の離着陸の際に、耳がつまるような経験をされた方は多いと思います。滲出性中耳炎の症状としてはだいたいこのような状態を思いうかべて頂ければよいでしょう(もっと難聴が強いことも多いと思いますが)。
ただこの中耳炎は基本的には痛みがないので、子供さんでは自覚症状が乏しいことも多く見過ごされやすいようです。
放置すると言葉の遅れや学業に影響することもあるので、きちんと治療する必要があります。
治療としては鼻の中をきれいに清掃してから、鼻から耳に空気を送る治療が行われます(上記の耳がつまったときに、唾液を飲み込むと急に耳が聞こえやすくなった経験を思い出してください)。難治性の場合は手術療法が必要なこともあります - 扁桃腺が大きいのですが、手術が必要でしょうか?
- 扁桃腺が大きいというだけで特に困った症状がなければ手術の必要はありません。
しかし,- 繰り返し扁桃炎を起こす場合、
- 扁桃肥大が高度で強いいびきと無呼吸発作を含む高度の呼吸障害を伴う場合、
- 扁桃肥大のため食事が飲み込みにくく、体が大きくならないなど成長に影響している場合、
- 扁桃の慢性炎症があり、これに関連して体の他の部分に、掌蹠膿疱症・リウマチ・IgA腎症・心内膜炎など二次疾患が現れている場合、
- 腫瘍の疑い、
- 病院診察所連携について
- 現在、市内の診療所と加古川中央市民病院等の基幹病院との間に、病院診療所連携が行われており、当院でも加古川中央市民病院の耳鼻咽喉科・内科・小児科・小児外科・外科をはじめほぼ全ての診療科の診察時間の予約を行うことができます。
このシステムを用いてCT・MRI・子供の言語発達の評価・3歳以下の子供の聴覚検査・手術の依頼などを行っています。
その他の基幹病院・専門病院としては県立加古川医療センター・高砂市民病院・県立がんセンター・こども病院、そして神戸大学医学部付属病院などへのご紹介をおこなっております。